fc2ブログ





昨日もお知らせした通り、
環境省により動物取扱業適正化についてのパブリックコメントが募集されています。コチラ

今日は恐らく皆さまにも密接に関わりがあるであろう
『犬猫幼齢動物を親等から引き離す日齢』について、私の考えをお話ししようと思います。

~議事案全文~
犬や猫において、一定の日齢に達していない幼齢個体を親や兄弟姉妹から引き離すと、適切な社会化がなされないとされている。
特に犬では、早期に引き離した場合、成長後に、咬み癖や吠え癖等の問題行動を引き起こす可能性が高まるとされている。
犬と人間が密接な社会的関係を構築するための親や兄弟姉妹から引き離す理想的な時期として、生後6週齢(42日齢)から8週齢(56日齢)の間である等の報告があることに加え、イギリスやアメリカの一部の州では8週齢未満の犬の流通・販売等が禁止されている。こうした科学的知見や海外における規制の現状を踏まえると、具体的数値に基づき、流通・販売させる幼齢個体を親等から引き離す日齢制限の取組み強化が必要である。なお、日齢の設定については、店舗等での販売時ではなく、親や兄弟姉妹等から引き離す時点を基準とすべきである。
具体的日齢については、ペット事業者の団体が目指している45日齢、科学的根拠(ペンシルバニア大学のジェームズ・サーペル博士の行った実験結果)のある7週齢(49日齢)、海外に規制事例のある8週齢(56日齢)に意見が分かれている。規制の手法については、強制力のあるものにすべきという意見が強かった一方で、まずは事業者による自主規制をもう尐し充実させ、さらに次の法改正時での規制導入を目指すべきとの意見もあった。


1行目、2行目について少し解説したいと思います。
これまでに発表されたさまざまな研究によると、犬の社会化の始まりは生後3週齢頃といわれ、5週齢頃から活発化するといわれています。
特に重要と言われているのが母犬や兄弟姉妹犬とのかかわりの中で培われるものです。例えばじゃれあいやケンカの真似ごとのような遊びの中で相手が苦痛の声を出すことで噛む力を加減することを学び、また母犬に唸られたり叱られたりすることで遊びたいという欲求を我慢したり全て思い通りにはならないことを学んだりします。
こういった経験が少ないことで、噛み癖・要求吠えといったような問題行動が生まれるといわれています。

そもそも子犬の離乳は生後7~9週齢で起こります。
突然離乳が起こるわけではなく、歯が生え始める生後3~4週齢頃から固形食に興味が出始め、また、親犬から離れる時間が少しずつ出てきます。
ペットショップに陳列されている子犬たちは生後4~5週齢が多いように見受けられますが、恐らくこのタイミングで母犬から離されていると思われます。しかし、実際離乳が完了したわけではなく、また社会化が活発化する時期も生後5週齢からと言われている以上、母犬から離すのが早すぎるのは言うまでもありません。離乳の面から考えても生後7~9週齢が適切だと考えられます。

『犬猫幼齢動物を親等から引き離す日齢について』のまとめ
生後7週齢以前に親犬から離された犬は将来問題行動を起こす確率が高いという研究結果もあり、また、離乳の時期を鑑みても8週齢以降でワクチン接種もした上で親犬から離すのが適切だと考えます。
適切な社会化を終え、将来の問題行動の可能性が減ることで、育てられないと飼育放棄する人も減ると考えられるので、この規制は動物愛護にも通ずるものだと考えます。
規制の手法については自主規制では利益を追求するあまり今までの状況となんら変わらない可能性が高いため、早い段階で罰則を設けた規制にすべきと考えます。



最後に、これから犬を飼おうと考えている方へ。
確かに幼い子犬は小さくて歩き方もおぼつかなく、可愛らしい!守ってあげたい!と感じると思います。
しかしそれは『見ているだけ』だからです。
幼ければ幼いほど手がかかりますし、世話も大変です。そのうえ上述の通り将来の問題行動を起こすリスクも上がります。
犬には犬の世界があります。どんなに頑張っても私たち人間には教えられないことがあります。
早く親犬から離した方が懐くなどといったホラを吹く業者もあるようですが、そんなことは絶対にありません。
看板犬の中で生後一番遅く、100日を過ぎてから我が家にやって来たリルが私の後を追って離れませんから・・・・・・それが証拠です(笑)

どうかよく考えて、信頼できるブリーダーさんから、ある程度性格のわかる時期になってから引き取ってくださいね。
犬のことを愛しているブリーダーさんなら離乳も完了していないような月齢で、親犬から離したりしないと思います。
子犬達の様子もよく観察しているでしょうから、この子は「大人しいけど引っ込み思案だ」とか「この子は活発で動きが俊敏だ」とか色々なエピソードも交えてお話してくださると思います。例えばとてもやんちゃで勝ち気な子犬を物静かな老夫婦には薦めないでしょうし、多頭飼いになるのに極端に小心者の子犬を薦めたりもしないでしょう。
きっと利益ばかり考えているようなブリーダーは早く引き取ってくれとせがむでしょうね。その方がワクチン代もかかりませんし餌代も少なく済みますから。

とにかく衝動買いは止めましょう。命ある生き物ですから。
新しい家族との幸せな暮らしのために。。。


なんだか文章ばかりで読みにくくてスミマセン
blogram投票ボタン

にほんブログ村 犬ブログ 犬 トリマーへ
にほんブログ村

スポンサーサイト



 2011_08_23




07  « 2011_08 »  09

SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

Twitter

blogram.jp

プロフィール

trimmer彩

Author:trimmer彩
自宅マンションでトリミングサロンをしています☆
昔から好きな犬種はゴールデンレトリーバー,ドーベルマン,秋田犬,フレンチブルドッグ等トリミング犬種ではない犬ばかり・・・だったりします^^;
でもトリミング犬種たちも大好き、トリミングも大好きです。
2012.10 JKC A級トリマー資格を取得しました☆

いらっしゃいませ♪

訪問ありがとうございます。

はいけい、
にんげんの皆さま。

※画像をクリックすると再生されます。

QRコード

QR

メール

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログ内検索




.