犬の歯の構造となりやすいお口のトラブル
Category: 犬の歯のお話
犬の歯は人間の歯と同じようにエナメル質、象牙質、歯髄で構成されています。
ただ、エナメル質は非常に薄く、人間の1/5~1/3の厚さしかありません。
犬=咬むというイメージから「犬の歯は強い」と思っている方が多いかもしれませんが、
実際は硬いエナメル質が少ないのでむしろ人の歯よりもずっと弱く、また薄っぺらいので横からかかる力に非常に弱いのが特徴です。
昨日「犬に虫歯は少ないが歯周病が多い」とお話しましたが、
歯周病の他に多いのが『破折・咬耗』です。
破折(ハセツ)は歯が折れることで、硬いものを無理に咬むことで上顎第4前臼歯が折れることが多いそうです。
硬いおやつ(ひづめや骨など)はリスクが伴いますので控えた方が無難だと思います。
咬耗(コウモウ)は歯が擦り減ることをいいます。歯がゆっくり擦り減れば歯髄(いわゆる歯の神経があるところ)を守る修復象牙質が作られて歯髄が守られますが、歯の擦り減り方が激しいと歯髄がむき出しになりそこから細菌が入り込んでしまいます。
少しオーラルケアとは違うお話になりますが、犬に多いお口のトラブル、もうひとつが『乳歯遺残』です。
ワンちゃんにも歯の生え換わりがあることはご存知でしょうか?
たまに乳歯が抜けず二重歯列になってしまったワンちゃんを見かけることがありますが、これも気をつけないと歯周病の原因になることがありますのでご注意を。。。
もしも永久歯の頭が出てきたのに乳歯が抜けないようなことがありましたら早急に獣医さんに相談してくださいね。


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